「歯は消耗品です!!」
このように言われると「えっ?」と思われる方多いと思います。
しかし、歯というものは生えてきてから一生そのままの形をとどめているわけではありません。
歯は出てきた時は頭の部分が尖っていたり溝もはっきりしています。
しかし、毎日咬んだりしているうちに咬耗(こうもう:咬むことによってすり減ること)や摩耗(まもう:歯ブラシなどによって擦られすり減ること)して徐々に小さくなってきます。ウサギやネズミのようにすり減ってもまた伸びてくることもありません。
お年を召された方の歯を診ると、小さなヒビや亀裂が入っていることが多いです。
さらに、歯ぎしりや食いしばりをする人は歯を消耗するスピードが著しく加速します!
歯ぎしりや食いしばりなど食事以外に過度な力が加わると歯の消耗を著しく加速させます。実際にこれが原因ではが割れて抜くことになってしまった方もいます。意外かもしれませんが馬鹿にならない力が歯に加わります。
そのため、そのような習癖がみられる場合はそれから歯を守る治療が必要になります。
夜間の歯ぎしりや食いしばりを止めさせる治療法は未だに確立されてないため、対症療法が主な治療法となります。スリープスプリント(寝ている間に入れるマウスピース)を使用していただくことになります。
日中の食いしばりがある方は意識していただき、食いしばりを自覚したら歯を離すようにします。食いしばりも無意識にしてしまうものではありますが、意識することで徐々にその頻度が減ってきます。PCやスマホに「食いしばらない!!」とか「歯を離す!!」などと書いて貼っておくといいかもしれません。
歯を失う原因は主に①虫歯 ②歯周病 ③咬み合わせがあります。
虫歯や歯周病で歯を失うことは理解できる人が多いと思いますが、かみ合わせにより歯が割れてしまい抜歯となってしまうことがあることをぜひ知っておいてください。