「他の歯医者さんで虫歯が大きくて抜歯しないと言われたのですけど、本当に抜かないとだめでしょうか?」
といった相談を受けることがよくあります。
実際に診てみると、明らかに抜かないといけない歯も多いですが、頑張れば残せる歯もけっこうあります。たまに「え、なんで抜くの?」といった歯もあります(‘◇’)ゞ
歯を抜く基準ですが、生活習慣病などとは異なり、特にこれといったガイドライン的なものはありません。
歯科大学でも明らかに誰が見ても残せない歯(大きく割れている、ぐらぐら)は抜歯と習いますが、微妙なラインは教えません。
つまり、歯科医師の力量によってすべて決まってしまいます。
例えばA先生が抜歯といってもB先生なら残せるということもよくあります。
行く歯科医院によって歯の運命は大きく変わります( ゚Д゚)
当院では「ちょっと難しいかな?」といった歯も患者さんの希望があれば可能な限り残す方針で治療を行います。※100%無理な場合は無理とお伝えします<(_ _)>
では私が考える抜歯の基準は、
①歯の骨植(骨に埋まっている状態)はどうか?
歯をきれいに被せたとしても、歯周病で歯がグラグラ揺れていていてしっかり咬めなければ残す意味がありません。抜歯して入れ歯もしくはインプラントにしたほうが賢明です。
イメージで言うと、家を建てたが液状化などにより地盤が緩くなってしまい家が傾いて揺れてしまっている感じです。
②残存歯質が歯冠補綴(ほてつ)に耐えられるか?
歯冠補綴とは歯の頭の部分の欠損を補う事です。歯の根っこを残したとしても、そこに土台を立ててしっかりと被せることができないと咬むという歯の機能がはたせません。虫歯が大きくて根がほとんど残っていなかったり、根にヒビが入っていたり、薄くなりすぎて割れやすくなっている場合は残すのが困難です。
イメージで言うと、地盤がしっかりしているところに家を建てても基礎がボロボロでしたらすぐに崩れてしまいます。
当院では抜歯と言われて納得できない方の相談も行っております。可能な限り残す方針で治療を行います。
※どう頑張っても残せない場合もありますのであらかじめご了承下さい<(_ _)>
群馬県前橋市の歯科医院 まえばしMI歯科
院長 高橋陽介