歯の神経の治療(根管治療)を中断してしまう人が時々いらっしゃいます。特に若い20代、30代の患者さんに多いです。
神経の治療を中断しても大丈夫なのでしょうか?
結論から言うと、大丈夫ではありません!!(+o+)
まず、神経の治療ですが、1回で治療するのは困難で、通常4~5回かかります。(当院では機械を使って根管治療を行うので通常回数は2.3回で終わることが多いです)
神経治療の手順を下に書きます。
①虫歯を取り除きます。
②痛んでしまった神経を細い器具で取り除きます。
③歯の中がきれいになったら根の中にお薬を入れます。
④土台を立てて被せ物をして噛めるようにします。
治療と治療の間は仮詰めをします。仮詰めはわざとすぐに外せるように柔らかい材料を使用しいます。そのため、通常はもって1か月です。
・1か月以上経ってしまうと仮詰めがとれて隙間から口腔内の細菌が入って増殖し始めます。
※歯髄をとった歯は神経と一緒に血管などもとっているため、細菌が入ってきたときに退治してくれる白血球もいなくなります。また、象牙芽細胞という歯を修復する細胞もなくなってしまいます。細菌に対する抵抗性が大きく失われてしまいます。
・半年経ってしまうと、仮詰めはほとんど取れてしまい、歯の中は虫歯だらけになってしまい破折し歯を残すこと自体が難しくなってしまいます。根の先には膿が溜まり、痛みが出てきます。
ちなみに、20代、30代の人が親知らず以外の歯を抜くことになる一番の原因はこの根管治療の中断です。(-_-;)
現在の歯科医療技術でただ単に虫歯が大きくて抜歯となることはほとんどありません。若い人の抜歯の大部分はこの治療中断によって虫歯が大きくなり歯自体が割れてしまい、残すのが困難になってしまい抜歯となってしまうのです。
正直、治療を中断するぐらいだったら最初から治療受けないほうがまだよかったのでは??と思うことも多々あります。
そのくらい治療の中断は歯に大きなダメージを与えます。
痛くなった時だけ歯科医院に行き、痛くなくなったとたんに行かなくなるような人は考えを改めたほうが良いと思います(´・ω・`)。歯はなくなってしまい、若いうちに入れ歯になってしまいますよ(‘◇’)ゞ
群馬県前橋市の歯科医院 まえばしMI歯科
院長 高橋陽介