色々なネット広告を見ていると、某大手美容外科の広告でセラミック矯正を時々見かけます。
1日できれいな歯並びが手に入ることをうたっていますが、これはどのような治療になるのでしょうか?
通常の矯正治療(ワイヤーやマウスピースなどを装着し歯を動かす治療)とセラミック矯正は全くの別物です。
矯正治療は歯に装置を付け、ワイヤーやマウスピースの力で歯自体を動かし並べる治療になります。歯を並べるスペースが少ない場合は歯の隣接面を少し削合したり、便宜抜歯と言って小臼歯を抜くことで歯を並べるスペースを作りきれいに並べます。
一方、セラミック矯正は自分の歯を大きく削ったり神経をとったりして、歯の大きさ・形・軸を大きく変え、セラミックでできた歯を被せることで見た目を良くすると言った治療になります。ひと昔前の芸能人の真っ白な前歯はこのような治療によって作られていました。
つまり、セラミック矯正は歯を一度壊してから作りなおす補綴(ほてつ)治療になります。矯正治療とは似て非なるものです。
確かに年単位かかる通常の矯正治療と比べ短期間で歯並びは良くなりますが、デメリットとして、
・前歯の軸や形が変わることで力のかかる方向や大きさが元の歯とは異なるため、歯根破折を起こしやすくなります。
・歯髄(いわゆる歯の神経)をとることにより神経だけではなく血管や歯を修復する細胞などもとることで、歯の修復機構がなくなるため、強度は低下してしまいます。
つまり、歯の寿命は短くなってしまいます。そのため当院ではあまりお勧めしておりません。
前歯の形を少し変えたい場合はダイレクトボンディング、歯並びを全体的にきれいにしたい場合は通常の矯正治療をお勧めします。
群馬県前橋市の歯科医院 歯を削らない審美治療 ダイレクトボンディング レジン治療
まえばしMI歯科 院長:高橋 陽介